ランチェスター違反について400mと800mを事例にして説明する




ランチェスター戦略を勉強していて、「ランチェスター違反」という言葉を学びました。つまり、本業以外の事をやると失敗するよって話です。これってどういうことでしょうか。違う事業しながら上手くいってる会社もありますよね。例えば旭硝子とか。

自分も色んな事業をやっていきたいって思いで宮木商事って名前をつけたのですが、本当に色んな事業をやることって悪い事なのでしょうか。お得意の、陸上競技を例にして解説してみたいと思います。

陸上で複数の種目に出場する選手の特徴

さて、陸上経験者なら分かるかもしれませんが、強い選手に限って複数の種目に出場します。そして彼らには共通の特徴があります。それは、出場する種目の性質が非常に似てるという事です。例えば100mが強い選手なら大体200mも強いし、800mの選手は400mもそこそこ走れるんです。

また、複数の種目をやることで相乗効果が生まれます。400mのタイムを伸ばす事がそのまま800mの記録に繋がりますし、そういった選手が1500mの練習をすることでスタミナが強化されるということもあります。

各選手、本来専門の種目がありますが、シナジー効果を生む種目と組み合わせる事で更に上に行けるんですね。

400mと800mの組み合わせがなぜ相性がいいのか

陸上未経験者だと、なんで400mと800mの組み合わせが良いのか分からないですよね。ざっくり言うと、400mが速くなれば800mの記録はダイレクトに伸びますし、800mをしっかり走る事が出来れば400mも最後まで失速しなくなります。

800mって400mトラックを二周するんですけど、一般的に最初の一周目を400mのベストタイム+5秒以内で走ってしまうと後半保たないって言われています。400mの記録が54秒なのに800mの最初の一周目を57秒で走ってしまったら後半にスタミナ切れするってことです(厳密にはスタミナ切れとは違うんですけどね)。

ところが、400mの記録が54秒から52秒になれば、一周目を57秒で入っても大丈夫という計算になります。その分、前よりハイペースな展開になっても安全についていく事が出来るってことです。これが400mの記録が上がるとそのまま800mの記録につながるという理論です。

逆も然りで、400mのラスト150mというのは人類が味わう事が出来る最大の苦痛であるとハーバード大学の教授が言ってたとか言ってなかったとかなんかそんな感じで、もうめっちゃキツい訳なんですけど、800mの選手は比較的そこまで苦痛じゃないし何なら800mなんて最後の300mから出来る事ならこの場で殺して下さいって言っちゃいそうになる位辛いしって感じなので、ぶっちゃけ400mそんなにキツくなくなります、800mやってると。限界来る前に400m走り切っちゃうんで。

とそんな感じで、400mと800mの組み合わせが相性がいいということをご理解頂けたでしょうか(ご満悦

なお、200mと走り幅跳びも相性がいいと言われていますが、俺氏にはなぜこの両者の相性がいいのかさっぱり分かりません。

やってはいけない種目の組み合わせ

じゃあ何の種目でも組み合わせていいのかというとそうではありません。全く関係のない種目で組み合わせるのはNGです。マラソンランナーなのに砲丸投げの身体を作っても記録が伸びるばかりか、かえってマイナスに作用します。

ランチェスター戦略は、弱者が限られた経営資源の中でいかに一位を狙っていくかが肝なので、限られた練習時間、体力、気力の中で記録を伸ばしていくには、まずは自分が長距離選手になるのか投擲選手になるのかをしっかり選ばなくてはいけません。

長距離選手の道を選んだのなら、浮気せずその道を極めていく練習をすることが大事なんですね。

混成競技というランチェスター違反の申し子

ランチェスター戦略では選択と集中が非常に大切な訳ですが、ランチェスター違反丸出しの種目があります。それは混成競技です。混成競技とは、短距離、長距離、跳躍、投擲など4〜10種目の総合得点を競う競技です。

この競技って走れるし跳べるし投げれる、まるで超人みたいな選手がやる種目なんですが、よくよく記録を見てみると各種目の専門家達には太刀打ちできてないんです。どの種目やらせてもそこそこ出来るんだけど、その分野で一位になれないので総合力で競う、って感じです。

自分の親友も混成競技の選手でしたが、彼が言うにはもし彼が100mだけに絞っていたら福井県の頂点に立つ事もできたかもしれないって言ってます。彼の言う通り、個人的な見解ではもしも100m以外の練習をせずにそれだけに集中していたらかなりいい選手になっていただろうなって思います。

ランチェスター違反の境目はどこにあるのか

BBR勉強会はランチェスター戦略を学ぶ絶好の機会でした。当初は収入の柱はあればあるだけいいって思っててランチェスター違反の何が悪いのか分かりませんでしたが、実際に経営してみると一つの事業を起動に乗せる事すらままならないのに、ただでさえ少ない資源(体力、時間、気力、資金など)を運送とは全く関係無い事業に費やすなんて以ての外だと実感しています。

とは言いながらも、現在は運送以外の事業が形になりつつあります(←オイ)。でもそれって運送とは全く無関係ではなく、むしろそこから派生した事業であり、客層もほぼ同じで、この事業をやればやるほど運送事業にもいい影響があるなって思ってます。

なので、二つ以上の事業をする場合、それが400mと800mの関係になっていたらそれはランチェスター違反ではないというのが個人的な見解です。宮木商事にとって、運送とこの新事業はこの両者の関係になってるのでアリかなって思ってます。

運送と飲食店だとランチェスター違反ですね。レストラン出店する金でどんだけハイエース買えて人雇えるねんってなりますし。完全に長距離と砲丸投げの関係ですね。

多分、ホールディングス会社って陸上で言うと混成競技のことなんでしょうけど、多分これやって勝てるのって本当にどんな事業もバコバコ成功させちゃう商才の持ち主で資金も無尽蔵にあるような人なんだと思うので、僕みたいな弱者は勝てる分野に絞ってそこで全力出すのが一番良いつまりランチェスター戦略最強だなって思います。

ちなみに高校1年生までは1500mと800mの選手だったんですが、両方出場したらどっちも県大会の決勝くらいまでは残るだろうけどおそらくどちらも北信越大会には行けなくなる思ったので800mだけに絞ったら北信越大会行けたので、突き抜けるためには太陽光を虫眼鏡でぎゅーっと集光するように絞って絞って絞り抜く事が大事だと思います。県大会では400mと800m出てたけど、北信越大会ではどっちかだけ出てたような選手もいるので、事業も行けるとこまで行ってみて、どっちか選ばなくてはいけない状況になったら最終的には絞っていく必要があるのかなって思うんですけどとりあえず今はがむしゃらに頑張ってみようと思います(小並感




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